2011/01/08

“ポジティブ・シンキング”は「考える」時点で遅すぎる

決断のスピードが制約条件な時代の成功の鍵とは?【池田貴将通信Vol.169】 より

「わたしは決断が遅い」という人はいないのです。

「決断するまでに時間がかかる」という人がいるだけなのです。

決断自体はどんな人でも「一瞬」なのです。



これからは「新しい決断」「これまでにない決断」を
たくさんしていかなければならない方も多いと思います。


ですから、「見えない時間のロス」は実は「決断までに時間がかかること」なのです。

逆にいえば、「決断までの時間が早くなること」で、
「時間が大きく空く」のです。



では、なぜ、決断するまでに時間がかかってしまう人と、
すぐに決断できる人がいるのでしょうか?


どういうことかというと、私達の中では、


【出来事が起きる】⇒(【ある感情が芽生える】)⇒【考える】⇒【決断する】


という、「考える」前に、
【感情の芽生え】というプロセスが発生しています。



既に、「ある感情」がわいているので、
一生懸命ポジティブに考えても、「イライラ」していたり、「不安」だったり、
なかなか自分の「感情の状態」は変わりにくいため、


次の決断のプロセスに進むまでに、非常に時間がかかってしまうのです。


なぜなら、

「決断するにふさわしい感情の状態」を自分自身で
「デザイン」できていないのです。


「不安」や「恐怖」や「葛藤」や「怒り」の「感情の状態」は、
「決断」をするのを後押ししてくれる感情でしょうか?


決してそうではありません。むしろ、決断を鈍らせてしまいます。



そして、

なんとか「決断」できたとしても、その決断が長期の進展・変化に
なかなかつながりません。


なぜなら、

もともとの感情が、行動を後押しするものではなく、
なんとか前向き思考で、一歩を踏み出せたにすぎないから。


そのため、あんなにも決断に時間がかかったのにも関わらず、
短期でもとの行動パターン・思考パターンに戻ってしまう、

ということがよくあるのです。



では、どうやったら、長期的な変化・進展を創り出すことが
できるのでしょうか?



それは、「【出来事】⇒【感情】」に変化を起こすことにあります。

つまり、「決断に伴う感情」をデザインさせることにあるのです。


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■“リアクション”のレベルに変化を起こしていくことが大事 
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アンソニー・ロビンズは「感情」を創っているパターンについて、
明確に把握し、変化させる手法をもっています。


この 【出来事】⇒【感情】 をさらに見ていくと、
同じ出来事でも、全く違った感情になっている人がいる、ということに気づくのです。


【感情】が生まれるためには、

わたしたちがその出来事に対して、「これは最悪だ」とか
「これは最高だ」とか【意味】をつけなければいけないのです。



つまり、図にすると、


【出来事】⇒【意味づけ】⇒【感情】⇒【考える】⇒【決断/行動】


こうなります。


ここで、おもしろいことに気づかれると思います。


私たちの多くが変えようとしているのは、
【考える】と【決断/行動】という

「原因と結果」であれば、「結果」の部分なのです。


多くの人は、自分の人生や成果を変えようと、


新しい「考え方」

新しい「行動/決断」


を習慣にしようとします・・・・・・


しかし、「原因」を変えずに、「結果」を変えるのは、非常に難しい。



表面的な【決断/行動】【考え方】ではなく、
根本にある【意味づけ】の習慣を創ってしまえばいいのです。


☆いつもいつも「ビジョンを実現するための意味づけ」をデザインし、

落ち込んでも、悩んでも、自分自身の「感情をデザイン」し、

「ビジョンを実現するためのアクション」を
リーダーが取り続けたら、どんなチーム・組織になるでしょうか?



【行動】は一つ変えても、【結果】に対して少ししか影響がありません。

しかし、

【意味づけ】は一つ変えると、幾千もの【行動】に影響を与えます。


【根っこ】に働きかけるのが最も重要なのです。



そうすることで、「意識的」ではなく
「無意識的/反応的」に、ビジョン実現に近づいていくようになります。


つまり、気合いを入れたり、頑張らなきゃ!と焦ることなく、
自然に流れるように仕事が片づき成果があがっているのです。



卓越したリーダーは、困難や逆境に接したとき、
そのほとんどは、自然に無意識的に解決する方向に向けて踏み出しているのです。


逆境への「リアクション」が「解決」に向かっているのです。


リーダーは「意識的な行動」を超えて、
「リアクション」のレベルで卓越していかなければならないのです。


そうすることによって、「決断のスピード」も加速していくのです。


しかし、「決断の方向性」がずれていてはいけません。


そのため、たえず「自分が決断した方向性は合っていたか?」ということを確認し、
「リアクション」を改善していかなければならないのです。


また、短期的に決断していても得られる効果は小さいので、
「長期的に一貫した決断」をしていく必要があります。



では、日々の中で何を意識したら、
この「リアクションの質」を高めていくことができるのか?


3つのポイントを意識し直すことで、質を高め続けることができます。

1:自分がどんな「感情」で決断しようとしているか?

2:「決断」したら、「どうなる」と思っているのか?

3:「決断」することは、自分にとって「どんな意味」があると思っているのか?



私がお伝えしている講座の中では、

決断から成果をもたらすために、

「決断を創っているものは何か?」ということを「理解/体得」し、

「決断のスピード」と「決断の方向性」と「決断の継続性」の

3つを同時に実現するための「方法論」を
ご自身の毎日に落とし込んで頂けます。