2010/10/05

AKB48から学ぶ販促術

【ボカンと売れる】 もしも出版社が、大地震でなくなっちゃったら。 より転載


さてさて。

普通のアイドルグループっていうのは、

センターで踊る女の子とか、バックで踊る女の子とか、

だいたい立ち位地が決まっているのが、当たり前ですよね?


だけど、ご存知の通り、秋元康がプロデュースした、

今、話題の「AKB48」っていうアイドルグループは、

全ての立ち位置を、「ファン投票」で決めているんです。

つまり、一番人気だった女の子が、一番目立つところで、

2番、3番って順位が落ちていくと、どんどんサイドやバックに散っていって、

一定の人数の枠を超えると、


テレビに出られない“2軍”に追いやられるわけです!


だから、メンバーは、ファンサービスにめちゃくちゃ気が抜けません!

しかも、この投票の、秋元康らしいエグイところは、



新曲のCDを買わなきゃ、投票権が得られないってところなんです!



だから、このAKB総選挙をはじめたとたん、


新曲CDが、いきなりヒットチャート入り!(当たり前だ!)


噂では、自分の一押しのメンバーの子に投票したくて、

一人で300枚ぐらい、CDを買ったファンもいるとか・・・。


しかし!


秋元康のことを、本当に「ぶっ飛んでる!」って思ったのが、

先日行われたメンバーによる「じゃんけん大会」でした。


なんと、ついこの間、グループの立ち位置をファン投票で決めたくせに、




今度は、「じゃんけん」で立ち位置を決めることにしたんです!




この記事ね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100922-00000008-exp-musi

結果、メンバーの立ち位地は、総シャッフル!

今まで、ファン投票では出てこなかった女の子が、センターに座り、

逆に人気投票でトップだった女の子が、バックに追いやられる始末!



何やってるんだ、秋元康!



と、思うでしょ?

だけど、この選抜方法を取り入れることによって、


・ファン投票で下位に埋もれていた子を掘り起こして、脚光を浴びさせる。

・メンバーがガラリと変わって、マンネリ化が防げる。


このように、グループの“カンフル剤”的な役割りを、

見事に、この「じゃんけん大会」が果たしてくれたんです。

だって、「じゃんけん」だったら、作為的なことは起こしにくいですから、

事務所の事情や、周囲の評判などを、まるっきり無視した、


まったく新しいグループを作ることができますからね。


一見、デタラメな選抜方法に思われますが、

これだけ、純粋なシャッフル方法は、他にはないと思いますよ。ええ。


まぁ、どちらにせよ、大きなバクチに出たもんですよ、秋元康は。



いやー、みなさんは、同じような真似って、できます?



例えば、朝、いきなり会社に行ってですよ、


「えー、今から、部長、課長、係長、平社員をじゃんけんで決めます」


なんて言えますか? できますか? やれますか?


もしくは、会社の売れている商品があるのに、


「今から、あみだくじで、販売に力を入れていく商品を決めます」


なーんて、大博打、打てますか?

どーでもいい、売れていない無名の商品を、

いきなり「当店の一押し!」って広告費突っ込んで勝負して、

逆に今まで、爆発的に売れていた商品を、陳列棚の後ろの方に下げることって、


あなたに、そんな勇気、ありますか?


もちろん、会社が落ち着いていて、安定期に入っていたら、

そういうチャレンジ企画はできると思いますよ。

でも、秋元康は、AKB48の絶頂期で、



このシャッフルをやってのけたんです!



度胸、ありますよねぇ~。

でも、度胸だけじゃなくて、戦略と商品力に自信がなくては、

この一手は打てないですよ。絶対に。

やっぱり、悔しいけど、認めたくないけど、ミーハーな意見になるけど、



秋元康は、スゴイですよ。ただのデブじゃない。




さてさて、そろそろ結論ですが・・・。


社内で同じスタッフで、同じ商品をずっと取り扱っていると、

どうしても、仕事がマンネリ化してしまいます。

しかし、そのマンネリ化を打破するためには、

やはり変化を与える必要があります。

しかし、その変化は、「ちょっとしたこと」では、

長年積み重ねたマンネリ化には、あまり刺激にはならないんですね。


だから、今回のAKB48の「じゃんけん」とまでは言いませんが、


思いっきり、新人の子を責任者に回してみたり、

今まで売れなかった商品に、思いっきり広告費をかけてみたり、

想像もできなかったような、販促方法で企画を仕掛けてみたり、


自分では、「ちょっと無謀かな」っていうぐらいの刺激を与えないと、

どうしても中途半端なカンフル剤で終わってしまいます。

だから、くれぐれも、人事や商品にカンフル剤を打つ時は、



ビビっちゃダメですからね!