2009/10/22

「成功は1日で捨て去れ」  柳井 正

読売新聞 朝刊 2009年10月21日 より

「一人勝ちといわれるほど勝ってませんが、不況に負けてはいない。服を変え、常識を変えて、世界を良い方向へ変えていく。この理念の下に我々は働いている。」


「今、日本の体たらくの一番の原因は、国民が、特に若い人が、将来に希望を持てないことにある。それを帰るのは国や行政ではなく、個人や私企業である。」


「今ほど日本がグローバルに展開できる好機はない。」


「中国からインドまでが現在、世界最大の成長センター。そのアジア文化圏の一員で、人、物、金、情報、技術、教育、交通、すべてのインフラがそろう日本は、アジアへ進出するのに断然有利。国内にとどまっている理由はありません。」


「国内の限られたパイの奪い合いではなく、目指すは独自に開発する新しい市場」


<本当に良い服は国境を、民族や文化の違いを超える>

<我々は繊維、服、小売の歴史を塗り替える>

<2020年には売上高5兆円を達成し、世界で一番革新的で効率の良い企業となる>


「最小限のフォルムで最大限の美」


<志や精神から出て来る大きなものがデザイン。それは既存の仕組みを変えるパワーを持つ> (タナカノリユキ氏)


「若い人が現状を変える意欲を持たないと。売り場の一人ひとりが知識労働者になって、何が本当の課題か、日々見極めないといけない。とりあえず売れる商品、表面だけの結果を求めて、日本人は志が非常に低下している」


<経営は一種の総合芸術>


「松下氏や本田宗一郎氏はビル・ゲイツやジャック・ウェルチ氏らを超える起業家で経営者だと思う。池田勇人首相は1962年にフランスでトランジスターのセールスマンと揶揄されたが当時あった原始的な成長意欲が抜けて、日本はふわふわした文化国家に、実態は文化から最も遠い国になったんじゃないか」


「村上さんも自営業から出発して作家になり、どうすればグローバルに自分の作品が理解されるか、ずっと一人で戦略を練って実行してきた。独力で自営し続けた人がもっと多ければ、日本は違う国になっていたかもしれない。サラリーマンが増えすぎた。日本という恵まれたエレベーターに乗って、気が付いたらとまっていた。」


「私はFRを仕事と教育が一体化した人材創出企業に変えていきたい。本当に良い服を作って社会の役に立ち、世界に通用するビジネスマンを送り出していくつもりです」



柳井 正
やない ただし

1949年山口県生まれ。
1984年に「ユニクロ」第1号店を広島市に出店。
前著は『1勝9敗』

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