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なぜ、24時間テレビは高視聴率なのか?
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さて、今年も例に漏れず、
夏休み最後の「24時間テレビ」が高視聴率を叩き出しました!
関東の番組平均視聴率16.7%。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090828-00000024-oric-ent
で、さらにその余韻を引きずって、
マラソンのゴールシーンで最高視聴率39%!
おまけに衆議院選挙の視聴率は、そのまま日テレが独占して、
過去の選挙特番で最高視聴率を叩き出したそうです。
でね。
今回、お話したいのは、この「24時間マラソン」のお話。
この「24時間、芸能人に走らせよう」という企画を考えたのは、
実は私の知人のテレビプロデューサーさんなんですね。
「五味一男」さんって方をご存知ですか?
「エンタの神様」や「投稿!特ホウ王国」なんかを、
プロデュースした高視聴率のお化けプロデューサーさんです。
ちなみに、私、彼の著書
「ヒット率99%の超理論」の帯に友人としてコメントを寄せています。
http://item.rakuten.co.jp/book/4161404/
とまぁ、そんな話はさておいて。
実は、24時間テレビで「チャリティーマラソン」を最初に取り入れたのは、
この五味プロデューサーのアイデアでした。
当時、24時間テレビは視聴率が6.6%まで低下。
「もう打ち切りだ」となった時に、抜擢されたのが五味さんで、
彼の企画力で、一発逆転で17%台まで視聴率を回復!
今現在では、10%を切る事もなく、
常に安定した日テレの夏の風物詩として復活しました。
で、以前、本の執筆関係で五味さんとお会いした時に、
「なんで、チャリティマラソンを発案したんですか?」と聞いたところ、
「ゴールまで気になって、みんな24時間テレビを観続けるだろ?」
という返事でした。
うーん、確かに。ごもっとも。
さらに、五味さんが初めて24時間テレビをプロデュースした時に、
司会にダウンタウンを採用した理由を聞いたところ、
「ダウンタウンが最後に泣くかどうか、気になるだろ?」
なるほど。
つまり、五味さんは、「どんな番組を作りたいか?」というロジックではなく、
「どうしたら視聴率を取れるか?」ということだけで、
番組作りをするんですね。
そういえば、以前、五味さんがこんなことを言ってました。
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テレビ局に入社する人は、
一流中学、一流高校、一流大学を卒業して、
何百倍もの倍率を突破してテレビ局にようやく入るから、
「さーて、好きな番組を作ろうか!」
ということで、視聴者不在の番組を作ってしまう。
「自分の作りたいもの」を作るのではなく、
「お客さんが観たいもの」を作るのがテレビマンの仕事であることを、
すっかり忘れてしまう。
これは官僚も同じ。
一流中学、一流高校、一流大学を卒業して、
何百倍もの倍率を突破して官僚になるから、
「さーて、理想の法案を作ろうか!」
ということで、国民不在の法案を作ってしまう。
「自分の理想の法案」を作るのではなく、
「国民のための法案」を作るのが官僚の仕事であることを、
すっかり忘れてしまう。
そして、経営者も、これとまったく同じ。
なんとか苦労して、借金もして、リスクも背負って、
やっと経営者になったから、
「さーて、好きな仕事をやろうか!」
ということで、お客様不在の仕事をやってしまう。
「自分の好きな仕事」をやるのではなく、
「お客様のための仕事」をするのが経営者の仕事であることを、
すっかり忘れてしまう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
うーん、考えさせられる言葉ですよね。
※ちなみに、五味さんは『マネーの虎』の監修もやってました。
「どうやったら視聴率が稼げるのか?」
というロジックを考えた場合、
「自分のやりたいこと」よりも「お客さんの観たいもの」を考えた方が、
確実に視聴率が取れるわけです。
これと同じで、「どうやったらお金儲けができるのか?」を考えた場合、
「自分のやりたいこと」よりも、「お客さんが欲しいもの」を考えた方が、
当たり前ですが、確実にお金儲けができるわけです。
だから、本当にお金儲けがしたければ、
「自分のやりたいことをやっちゃダメ」
こういう理論にはなります。
「自分のやりたいこと」と「お客様が求めているもの」が
一緒になるなんて“奇跡”に近いことですから。
それに「やりたくないこと」や「嫌なこと」に、
実はお金儲けの話っていうのは、
ザクザクと埋まっているんだと思いますよ。
ちなみに。
五味さんに、以前、
「一番視聴率が取れる番組を作るとしたら?」と聞いたところ、
「キムタクと工藤静香、反町隆史と松嶋奈々子のW不倫のドラマ」
って答えていました(笑)
まぁ、絶対に視聴率は取れますけども・・・ねぇ。
でも、こんな感じで、五味さんっていう人は、
終始、「俺は作りたい番組もやりたい番組もない」っていうのが口癖です。
「視聴率が取れる番組を作るのは簡単だ」と常に言っていて、
実際、彼の作る番組の9割近くは視聴率20%前後を叩き出します。
でも、こういう“割り切り”がないと、
「視聴率」も「お金儲け」もできないんでしょうね。
さてさて。
あなたは、好きなことを仕事にしていますか?
「好きな仕事」や「できる仕事」をやって
「お金儲けができない!」っていうのは、
実は何も不思議なことではないんだと思いますよ。
経営者になったからって、好きな仕事ができるなんていうのは、
大間違いですから。
まだサラリーマンの方が、好きな仕事ができるんだと思いますよ。
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