システム論的見解は、意識が複雑な物質的パターンの一属性であるという伝統的な科学的見解と一致している。正確にいえば、それは特定の複雑さをそなえた生命体の属性の一つだといえる。一方、そういたシステムの生物学的構造は、根底をなすプロセスの現れである。では、それはいかなるプロセスか。我々が心的プロセスと見てきた自己組織化のプロセス。そういった意味では、生物学的構造は、精神の現れといえる。
さて、こうした考え方を全体としての宇宙へと拡大すると、その構造はすべて -素粒子から銀河、そしてバクテリアから人間 - 自己組織化の普遍的力学、つまり宇宙的精神(Cosmic mind)の表れと考えても、こじつけではない。
そして、これはある意味で神秘主義的意識観に近い見解だといえる。もちろん、この議論にいくつかの飛躍があることは否めない。とはいえ、システム論的生命観は、生命、精神、意識の本質という、古くからの疑問に対する伝統的なアプローチの数々を統合する枠組みを提供してくれる。
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